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【漕艇部】上舘真央 選手、文化部出身からローイングで世界9位!

U23 ダブルスカル 日本代表
【右:本学 現代武道学科 4年 上舘 真央 選手(長野県下諏訪向陽高校 出身)、左:川村 海 選手】

 

U23世界選手権大会で ダブルスカル 9位!

仙台大学漕艇部の上舘真央が、7月19日~7月23日ブルガリア・プロブディフで開催されたU23世界選手権大会にダブルスカルで出場し、アメリカ、アルゼンチン、パラグアイを抑え総合9位という立派な成績を収めた。彼女は中学校時代は合唱部に所属しており、競技としてスポーツを始めたのは高校に入ってから。競技生活わずか6年で世界9位まで上り詰めたという意味でも、その活躍は目を見張るものがある。

 

炎天下でのレース

本大会が行われたブルガリア・プロブディフは、日中の気温がなんと36℃~42℃という猛暑で乾燥しており、日本とは一味違う暑さだった。そんな炎天下でのトレーニングやレースでは、上舘選手が「暑い」と口にすると、相方の川村選手が水をかけてくれたりしながら乗り越えたと楽しそうに上舘選手は振り返った。
 

自分の殻を破った瞬間

上舘選手にとっては今大会が初めての世界選手権。まず驚いたのは航行ルールだったという。「自分たちのチームの場所だぜ!」と自由に漕ぐクルーもおり、その国の文化や価値観が艇の航行にも表れていると感じたそうだ。
予選では緊張に緊張が重なる中、4着になれば敗者復活戦に回る局面。ベストパフォーマンスではなかったが、パワーと体力で乗り切り、4着のパラグアイに0.58秒差の3着で見事Semifinal進出の権利を勝ち取った。2日後に行われたSemifinalでは5着となったが、ベストに近い漕ぎができた。そしていよいよ最終日の決勝、Final B。1着を目標に、序盤から加速を緩めることなく自分の殻を破るレースに挑み、このレースが彼女にとって一番楽しいレースとなった。


Final B にて。手前から パラグアイ、日本
 

国際大会で見つけた「楽しむ」こととは

海外のレースだったことが、上舘選手に新たなインスピレーションをもたらし、今大会最終レースとなったFinal Bで「楽しく」全力を発揮することにもつながったようだ。
日本代表として初の予選では、「勝つことが全て」というプレッシャーが自分の足枷と化してしまった。そのタイミングで目にした、ローイングの強豪国であるイタリア、アメリカチーム。世界トップクラスの国々の代表である彼らの、勝ち負け関係なしに全力でローイングを楽しむ姿は上舘選手にとっては衝撃的だった。自分にとってローイングを楽しむとは何か。自問自答する時間もあった上舘選手だが、Final Bでは序盤から思い切り本能で漕ぎ切り、やったことのないことに挑戦するスリルや高揚感に楽しさを感じたという。また、レース以外にもパラグアイの選手と親しくなるなど、海外の選手との出会いや交流を、おおいに楽しむこともできた。

親しくなったパラグアイの選手と
(左からロシオ選手、川村選手、アドリアナ選手、上舘選手)

 

次のWUGへの挑戦

自分の殻を破った世界選手権、次のWUG(2023年FISUワールドユニバーシティゲームズ 2021 成都)では今大会で培った経験をもって最高の準備をし、レースを楽しみたいと語った。仙台大学漕艇部キャプテンの活躍に部員は感化されている。
 
次のステージも、全力で楽しんでこい!
 

記事執筆: 漕艇部 岸本 唯佳(健康福祉学科 3年、福井県立美方高校 出身)



漕艇部からの寄せ書きに笑顔


 WUG*(中国 成都)/ ワールドユニバーシティゲームズ2021(2023年開催)
:7月28日~8月8日 

国際大学スポーツ連盟(FISU)が主催するFISUワールドユニバーシティゲームズ。2021年大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期となり、2023年7月28日から8月8日に中華人民共和国・成都で行われる。