【体操競技部】OB 南 一輝 選手 インタビュー ~ベルギー世界選手権からパリ五輪へ向かって~
本学体操競技部のOB 南 一輝 選手(エムズスポーツクラブ所属/令和4年3月体育学科卒-山口・下関国際高校出身)は、6月に行われた体操の全日本種目別選手権で床と跳馬の2種目を制し、自身初の世界選手権団体代表の座を掴み取りました。南選手は、9月にベルギーで行われる「第52回世界体操競技選手権大会」の種目別の床・跳馬・団体戦に出場します。
南選手に全日本種目別選手権での床と跳馬の2冠達成を振り返ってもらうと共に、世界体操選手権の団体代表に選出されたことへの想いや今後目指していることなどを伺いました。
〈取材日:6月28日/場所:仙台大学体操場〉
床は5連覇、跳馬は初制覇し、自身初の世界選手権団体代表に
今回の全日本種目別選手権は、既に床で4連覇を達成していたことからも、私が一番重視している大会でした。床では出場選手の中でただ1人15点台をマークすることができ、5連覇を達成することができました。さらに、パリ五輪を見据えて取組み始めた跳馬でも初めて決勝に進出することができ、初優勝することができました。自分でも納得できる演技をすることができたと思います。跳馬での優勝は、思いがけないことでした。この結果により、今年9月にベルギーで行われる世界選手権の代表に決定し、床と跳馬の種目別に加え、初めて団体メンバーにも選出されました。非常に満足しています。
団体メンバーで戦うことの特別さを実感
今回の結果により、取材が増え、ようやく代表に選ばれたという実感が湧いてきました。でも、代表に選ばれたからといってやるべきことが変わるわけではありません。昨日(6/27)までは実家の山口県に戻って3日間練習してきました。周囲から「おめでとう!」「頑張れ!」などと励まされ、その言葉がとても嬉しかったです。日本の体操界は選手層が厚く、競争が激しい中、世界選手権の団体メンバー5人に選出されたことを誇りに感じています。2021年10月に福岡県北九州市で開催された前回の世界体操選手権では、私は種目別の床のみの出場でしたので、前回とは違う反響を感じ、団体メンバーとして戦うことの特別さを改めて実感しています。一番輝く選手になることを目指す
社会人アスリートと学生アスリートの違いは、社会人アスリートは結果を残さなければ、選手として競技を続けられなくなるということです。結果を残すための体調管理やその他の準備は学生時代とは比べ物にならないほど厳しく、その違いを強く感じています。選手としては、まず自分の結果を残すこと、そして一番輝く選手になることを目指しています。みんなが憧れ、自分を目指して努力してもらえるような選手になりたいと思います。選手として結果を出すだけではなく、他の面でもきちんと役割を果たすことが重要だと考えています。
今回の世界選手権は、来年のパリ五輪に向けての大事な大会なので、今回しっかり団体で貢献し、種目別の床で金メダルを取ってパリ五輪に繋げたいです。
左から村上コーチ、OB南選手、松村社長=仙台大学体操場
メッセージ
私がここまで頑張ることができているのは、応援してくださる方々の存在のお陰です。その方々にこれからも応援していただけるよう、自分の演技で皆様に感謝の気持ちを返していけたらと思います。そして、現在私が所属しているエムズスポーツクラブは、松村社長も村上コーチも仙台大学出身であり、私の練習方法などを理解してくださっていますし、同じ仙台大学出身であることに親しみを持ってくださっています。先輩後輩としての上下関係はありつつも、楽しく体操をさせてもらっているので、大変有難いです。また、大学卒業後も仙台大学体操場の施設を使って練習させていただいており、今も大学のある柴田町で生活しています。これまでと変わらぬ環境ですので、大学の後輩からも刺激を受けています。自分が今、頑張れるのは、こうした素晴らしい環境を提供してくださっている仙台大学とエムズスポーツクラブのお陰です。本当に感謝しています。引き続き、応援をよろしくお願いいたします。〈OB南選手の主な成績〉
◆2019年 | チャレンジカップ/パリ大会 | 種目別床 優勝 |
◆2019年 | 種目別W杯/コトブス大会 | 種目別床 優勝 |
◆2021年 | 世界選手権/北九州大会 | 種目別床 銀メダル |
◆2023年 | 種目別W杯/ドーハ大会 | 種目別床 銀メダル |
◆2023年 | 全日本種目別選手権 | 種目別床 優勝(5連覇) 種目別跳馬 初優勝 |
◆2023年 | 世界選手権/ベルギー・アントワープ大会 日本代表 |
〈第52回世界体操競技選手権大会情報〉
https://www.jpn-gym.or.jp/artistic/event/40015/